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南へ その弐

今回の台北では、初めて出かけた「袖珍(ミニチュア)博物館」も楽しかったです。

こちらはヴェルサイユ宮殿の鏡の間。

サンフランシスコの歴史的建造物William Westerfeld House

アイルランドの古いパブ

リアルに見えるためには、細工の細やかさはもちろん、照明が重要。

壁紙やリネン類のテキスタイルは特注でしょうし、テーブルに置かれた新聞や雑誌の文字の縮尺も計算し尽くされています。

こんなものもありました。

先日お客様とイタリアンカメオの話で盛り上がったところですが、卵殻の厚みに浮き彫りしてしまうのはこの方たちくらいでは。

四面に3つずつ、十二支の浮き彫り。昨年の兎、今年の辰に来年の巳。


ところでポータブルとか小型、ミニチュアという意味を持つ「袖珍」という言葉。袖に入るくらい小さな珍しいもの…とすぐ連想できるのは、呉服文化と漢字文化がベースにある故ですね。

南へ その壱

来年の素材探しを兼ねた旅。

かなり南下しましたが雲と風の影響で、体感気温は東京と大して変わらず。陽光に恵まれる東京の冬は、何だかんだいって過ごしやすいです。

今回初めて訪れた場所ひとつめは、清朝期の18世紀末から19世紀初頭にかけて建てられた屋敷「林安泰古厝民俗文物館」。

福建出身で台湾で成功した林氏の屋敷は、風水の条件を満たす台北市内の別の場所にあったそう。市内の幹線道路工事により1967年に取り壊されますが、その後現在の場所に移築され公開されています。

適度に視線を遮りつつ、モチーフに囲まれた庭園の景色を楽しめる巧みな設計。

「漏窓(ろうそう)」という中国庭園に多用される透かし窓です。

蝶、コウモリ、ざくろなどの吉祥文様に混じって、瓶のような形も。

これは「瓶」の読み方が「平安」の「平」と同じで縁起のよいモチーフとされていることから。

何度も見とれたこの屋根の反り。

燕の尾に例えられる品の良いカーブが美しい。

馬の背に例えられる屋根の凸部には、建物のオーナーの干支にちなんだ模様が入ることもあるそう。ここでは雲龍のような、瓔珞のようなモチーフでした。

見えるような見えないような。

透かし窓を重ねて、透かし具合を調節できる部分もあり、住まう人々のドラマを感じます。

口伝えに生き続ける

王子ホールでロマン・シモヴィッチとアンドレイ・ググニンのコンサート。

演目はストラヴィンスキーのイタリア組曲、ベートーヴェンのクロイツェルにシュトラウスのヴァイオリン・ソナタ。


6月にも思ったけれどググニンは上手くて、脳に快感をもたらす弱音が素晴らしい。もっと聴きたくなる。

モンテネグロ出身でモス音卒業というシモヴィッチさんは、アンコール曲のショスタコーヴィチで”中の人”が現れたようでわくわくした。

帰り道には、もうひとつのアンコール曲ヨセフ・スークの他の曲をもっと聴きたくなったり。


とはいえ翌朝目覚めると頭の中でかかっているのは結局クロイツェル・ソナタ。

文字があらかたデータになってしまった今、結局口ずさめる音楽が一番長い時間を生き続けそうです。

鳥展

上野の科博で開催中の「鳥」展に出かけました。

すごい数の剥製、充実した映像に、大満足。知らなかったこともたくさんあり「へぇ~」を連発しながら見ました。

ミノバトさんの構造色。

コクジャクさんの構造色。

あとはスズメの仲間の多様性に関心したり、鳴き声や変身による求愛行動の独創性に笑ったり。
出かける方は鳥に興味のある方だと思うので、所要時間は2時間ほどみておくと良さそうです。

閉館時間ぎりぎりに見終わって外へ出ると、なんとも絶妙な空の色。

日本じゃない何処かにいるような雰囲気でした。


<NewJewelryTOKYO2024> イベント詳細はこちらの公式サイトをご覧ください。
会期:2024年11月29日(金)~12月1日(日)各日11:00~20:00
会場:スパイラル(表参道駅徒歩1分) ※アテナリは3Fホール中央奥
★★★アテナリ着用ご優待のお知らせ★★★
NewJewelry会期中、アテナリのジュエリーを着用の方は、アテナリのジュエリーを10%オフでお求めいただけます。(お会計までにお申し出くださった方が対象です)

ごほうび

イベント続きのお片付けが、ちょうど終わった頃にピンポーン♪

頑張ったごほうびのように、有川氏の新著がフランスから到着!

3.8kgと重量級で、しばらく楽しめそうです。


これは最近東京で見て、しばらくそこから離れられなかったカメオ。

あれだけ眺めていたのに、バッカスの肩にかかる豹の手は記憶していませんでした。


写真が素晴らしく大きいので、細かい部分までよく眺められるのが有り難く、

西ヨーロッパの権力と富の集中が結晶したジュエリーをとくと眺められます。



掲載ジュエリーのかなりの割合を占めるのが、カタールの美術館の所蔵品。

またドーハに行きたくなりました。