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ジャスミンの花

ビザンチンモザイクのように色艶やかなパール。

眺めているうちに、少しエキゾチックにジャスミンの花を描きたくなりました。


花の中央には小さな、メレダイヤを象嵌することに。

デザインに合わせて選んだダイヤモンドは直径1.5ミリ。ぴったり収まるようにパールを彫り込み、他のメレダイヤと混ざらないように小さな袋に取り分けておきます。


最初から最後まで細かい作業が続きますが、見たことのないジュエリーの完成を楽しみにこつこつと進めています。

ジャスミンの生花の香りが大好きです。

ちょうど1年ほど前、シチリアのノートでの滞在先に立派なジャスミンの木があり、幸せな思いをしました。特に夜気に漂う香りが格別でした。

東京でジャスミンの香ることはほぼないですが、そろそろ金木犀の香りが楽しみな季節。

この時季日本を旅する人にとって、金木犀の香りが楽しい旅の記憶の一部になると良いなと思います。

素材探しの旅

行き交う船と山と海と高層ビル、飽きない眺め。


素材探しの旅から戻りました。

出かけてゆくといろいろな人から話を聞けて、素材だけでなく貴重な情報も得られます。

今回は会いたかった人にも会えて、とても充実した旅になりました。


手間暇かけて作られる地味&滋味なスイーツ。

家族経営のお手頃で美味しいお店はたいてい、いつ取り壊されて高層ビルに変わってもおかしくない古い建物にあって、街の再開発を機にオーナーが引退してしまうのは世界共通。

ここにはあと何回通えるかしらと考えながら、杏仁のスープを啜りました。


さて少し休憩して、製作再開です。

オーセンティックフラメンコ

かなり久しぶりにフラメンコを見に行きました。

あぁ凄かった。がつんときました。

子供の頃、踊り(日本舞踊)の先生が「よい踊り手はどんなタイミングで写真をとられても常に美しい」と仰っていて、子供心にも納得したのを覚えています。

この演目だけ撮影を許可されたのですが、一流の踊り手がまとう絹のマントン・ド・マニラの美しかったこと。ため息が出ました。

(何故「マニラのショール」なのかというと話はスペインのフィリピン統治時代に遡り、それはそれで詳しく調べると面白そう)


そういえば本格的なフラメンコはいつかのマドリッド以来。

マドリッドでは熱のこもるタブラオとともに、プラド美術館や美しい街並み、パドロンと白ワインの無限ループなどが印象に残っています。

素晴らしいダンサー、主催者、一緒に感動してくれた人に感謝。

金のドラゴン

ドラゴンの蒔絵はそろそろゴールが見えてきました。


手製の道具は立派な鯛からとった歯。
使えなくなった古い蒔絵筆の軸に差し込むと、細かいところ、凹んだ部分へアクセスできる便利なツールに。
蒔絵の工程の最終段階、金を磨く手段のひとつになります。


鯛は貝や甲殻類を殻ごと(当然!)捕食するので歯が硬いそう。
お魚屋さんで立派な鯛を見かけると歯科検診してから買いたくなります。


さて、金のドラゴンの舞う黒蝶真珠のバロック。
どんなジュエリーに仕立てるか、もう少し楽しく悩みましょう。

work in progress

今日から9月。

夏も終わりに向かい、ほっとするような寂しいような。


今日は久しぶりに製作風景のご紹介です。

パールの中央付近に見える細い白い線は、描いた線ではなく塗り残した線。

「髪の毛一本」は一般に細かさの例えですが、こんな作業中に髪の毛がふと視界に入るとその太さに仰天することも。


想像上の動物を形にするのはとても楽しいです。取材した造形を一旦ぜんぶ手放し、製作時はフリーハンドで自由に表現します。


来年の年女さん年男さんもそうでないお好きな方にも、楽しんで頂きたいなと思いながら一歩ずつ進みます。

今年のブラムリー。手のひらを大きく上回るサイズばかりが届きました。
どう使い切ろうか楽しく悩む、夏の終わりです。