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シンプリシティ

製作中から仕上がりが楽しみだったピアス。ようやく完成です。

ふつうは縦に使うであろうパールを横向きにデザインしてみたら、とてもチャーミングになりました。耳たぶのすぐ下でコンパクトにおさまるのに、存在感のあるジュエリーです。

てりのよい、どこから見ても美しい淡水真珠のケシを使っています。

ユニークな形であればあるほどペア組みは大変なので、既に仲良くふたつ一組になったこういうのは、迷いなくいただくことにしています。

蒔絵部分は純金と純銀と漆、アクセントに小さなダイヤモンド。シンプルです。

シンプルな素材から無限の表現ができるのは、平安期以降1000年以上、日本のたくさんのアルチザンが自分のものにしてきた技術によるもの。そして何より、彼らと同じ時代を生きた愛好家の存在とアルチザン自身のメタモルフォーゼなくして技術の継承はありません。

条件整って、このユニークな技法が現代の日本に生きていることが、素晴らしい。だから素直に楽しみます。


さて今日の東京はからりと良いお天気。

皆さま素敵な週末をお過ごしください。

★5月16日(木)~18日(土) 神戸国際宝飾展IJK2024 / exhibition for buyers <B6-50>★

自然素材を愉しむ

銀座もとじさんのオンラインショップで販売スタートしました。

写真は、芭蕉の蒔絵かんざしとオーシャンジャスパーの帯留を組み合わせてみたコーディネート。

天然石をシンプルに、ミルグレインのような縁飾りの銀の枠におさめた帯留。

鉱物の構造は3次元なので、0.1ミリ削ると模様ががらっと変わります。

美しい模様が出るように磨き上げた研磨職人さんに、拍手をおくりたくなるアートピースです。

エクリュ~ブラウンの色系統にモスグリーンが少し混じり、カラーバランスの塩梅も素晴らしい。

かんざしはベージュ系の生地に銀蒔絵と螺鈿で芭蕉を描きました。

根本の美しいグラデーションは挿すと隠れますが、そこはオーナーの方だけの楽しみですね。

銀座もとじさんのオンラインショップではこの他いろいろとご紹介頂いています。どうぞご覧ください。

ーーー銀座もとじ 夏を彩るコモノ展ーーー
5月15日~6月30日 於:銀座もとじ オンラインショップ含む全店舗
★6月1日(土)・2日(日)はアテナリのデザイナーがアテンドし、かんざしのオーダーも承ります。

夏雪輪のかんざし

日本の夏、目から涼をとる雪輪柄のかんざし。

銀座もとじさんの夏のコモノ展に向け、貝螺鈿の技法でいくつか製作しました。


ベージュ生地に銀と螺鈿を組み合わせたものは涼やかな質感で、自然布やかごバッグなどとの相性も良さそうです。

黒生地のものは貝の輝きをストレートに味わえます。

磨き上げた瞬間に夏を感じたのは、夜空を彩る花火を思わせるからかもしれません。


螺鈿に使う貝は幾種類もありますが、今回はあわび貝で。

貝の色は構造色なので光の加減で見え方がさまざまに変化するのが楽しいです。

グリーンに見えている部分が角度を変えるとピンクに反転したり、その逆も。

ぜひお手元でご覧ください。


貝は作っていても身につけていても、飽きることがない素材のひとつです。

研いで紙のように薄くしたあわび貝を、デザインに合わせて細かく切ったり打ち抜いたり。他にない魅力があるので、手間をかける価値のある素材です。


ーーー銀座もとじ 夏を彩るコモノ展ーーー

5月15日~6月30日 於:銀座もとじ オンラインショップ含む全店舗

★6月1日(土)・2日(日)はアテナリのデザイナーがアテンド、かんざしのオーダーも承ります。

カクテルグラスと蝶

すんなりきれいなケシパールに、蝶の舞うネックレス。

少しメタリックなクリーム色のボディに、光の加減でグリーンのニュアンスを感じます。


合わせたのは珍しい、宝石質のアンデシン。

ムーンストーンの仲間らしく、うるっとした質感です。

半透明のサーモンピンクから赤へ、カクテルグラスのようなグラデーションが美しく、こちらも見る角度によって反対色のブルーグリーンが出ます。


何色、と一言で表現できない天然素材の組み合わせは、一点ものならではの楽しみですね。


今日は穀雨。たった2文字で情景が豊かに広がる、漢字は素敵。

どなた様も、よい週末をお過ごしください。


★5月16日(木)~18日(土) IJK2024 / exhibition for buyers <B6-50>★

満天の星のリング

満天の星のリングが仲良くふたつ。

南洋真珠にちりばめられた純金の星は、蒔絵技法によるもの。

蒔絵は天然の樹脂(漆)の接着力を生かして、純金や純銀を固着させる日本の伝統工芸技法です。アテナリではこの素晴らしく可能性のある技法を生かし、現代のライフスタイルに合うジュエリーを提案しています。


星部分はパールの表面を一段彫り下げて埋めるように蒔絵加工することで、手触りをスムースに。さらに、アクセントとしてダイヤモンドを埋め込みました。

淡いゴールデンのパールにはシャンパンカラーのブラウンダイヤモンド、白いパールには無色透明なダイヤモンドを合わせています。

細かな手技をくみあわせ、さまざまな輝きが凝縮したリング。

ゴールは着ける方の、楽しい時間です。


★5月16日(木)~18日(土)  IJK2024 / exhibition for buyers <B6-50>★