久しぶりのサントリーホール。オーケストラ後方の最前列で春の祭典を楽しみました。
前回のサントリーホールは2019年末のマリインスキー歌劇場オペラ、演目は(皮肉にも)「マゼッパ」でした。
公演前日にマリス・ヤンソンスが逝去した日で、彼に今夜の演奏を捧げるというゲルギエフの挨拶で始まったコンサート形式のオペラ、最初の音から最後の音まですごい集中力だったのを思い出します。
さてこの日は、今年で45年めという霧島国際音楽祭の東京公演。
演目に「春の祭典」があったので、手の届きそうなところにいる打楽器奏者を観察するのをすごく楽しみにしていましたが、期待以上の面白さ。
出番がたった数十秒という楽器の奏者の緊張感、難しいリズムに指揮者のアイコンタクトが飛んでくる様子までしっかり見えて、あっちを見たりこっちを見たり、大忙しです。
打楽器編成を生かしてアンコールは火の鳥。そちらもまたすこぶる楽しく。
他にも、一曲目のワーグナーはビオラの旋律がよく聴こえ、二曲目のリストはピアニストの手元はよく見えるわトライアングルは眼の前だわ、春祭は木管のソロが多いので全部近くに見えたのも興味深かったです。
音楽祭が編成するキリシマ祝祭管弦楽団はこの日が今年の最終日。
終演後は奏者同士が握手しあったり挨拶したり。それがひとしきり終わって最後の奏者が退場するまで客席から拍手が続く、温かい良い雰囲気でした。
谷昴登さんのピアノも、指揮のデイヴィッド・レイランドさんも素晴らしかった。
まだ頭の中でティンパニが鳴ってます。
★次回ポップアップ★
8月21日(水)~27日(火)
松屋銀座1階 スペース・オブ・ギンザ<ワールドジュエリーフォーラム>