パリのガリエラ美術館でフリーダ・カーロ展を見てきました。
フリーダ・カーロはアーティストですが、絵画を通じてというよりは自身の生き方での表現者で、ファッション・アイコンと言ったほうがよいかもしれません。
展示会のサブタイトルは「au-delà des apparences(外見の先に)」。
フリーダが育ったメキシコシティの家、カサ・アズールは現在フリーダ・カーロ美術館となっているそう。今回の展示会ではそこからの物品が多く展示されていました。
これはフリーダが画布に向き合うときのお気に入りだったスタイルだそう。
フリンジの長いショールが魅力的。
フリーダは故郷メキシコの伝統の装い方をベースに、貪欲にさまざまなものをミックスして自身のスタイルを作っていったようです。
サンフランシスコで見つけたらしいという中国清朝の衣装のリメイク。素敵。
展示されていた愛用品のなかから、ネックレス類。
違和感なく、いろいろな時代・スタイルのものが同居しています。
これは本人の手元の写真。
私にはこれらの指輪が武具にも祈祷具にも見えます。
カサ・アズールに遺されていたという矯正器具や薬瓶や手紙から伺える壮絶な人生と、メキシコの民族衣装をベースにしたフリーダ・スタイルの華やかさとのコントラストが印象的な展示会。
外見は繕った結果でなくそれが宿る魂の発現だという、モード専門の美術館のメッセージも伝わってきました。
ガリエラ美術館は「Palais Galliera」という名の通り、宮殿を利用したパリ市モード美術館。
館の裏の庭園も気持ちよく整えられ、パリ市の「見せるプロ」魂が伺えます。