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金の糸

ジョージア映画「金の糸」を見てきました。


タイトルは、主人公が自分の人生について思いを巡らせながら部屋に飾る、日本の”金継ぎ”で蘇った3千年前の陶器の写真から。「KINTSUGI」は世界で通じる言葉になりつつあります。

映画は旧ソ連邦時代の記憶を抱いて老いる世代を描いており、「プリンシプル(行動の原則)のない人生には意味がない」という台詞が重く響きました。
大陸で隣国に囲まれた人々が必要とするプリンシプルは、島国の人間の想像の及ばないところにあるのかもしれません。

大人の教養学部、岩波ホールはこの夏閉館。


知らない世界への扉をひとつずつ開けて覗かせてもらうような、良い映画をたくさん見せてもらいました。

情報の多い時代だからこそ、磨き上げられたセンスの持ち主によるお勧めのなかから選べるのが本当に有り難かった。


閉館までにあと2作品の上映が予定されていますが、おそらくホールに足を運ぶのは今回で最後。
素敵な体験をありがとうございました。