松濤美術館へ出かけてきました。
美術館へ行くのが久しぶり過ぎて、単眼鏡を忘れそうに。危ないあぶない!
展示品の大半は、ミキモト真珠島博物館と穐葉アンティークジュエリー美術館からのものでした。
カステラーニ工房と工房出身のカルロ・ジュリアーノの作品は、古代から中世の宝飾品をお手本にした端正な佇まい。
でももちろん単なる復古趣味ではなく、途絶えた技法の復刻を含めた高い技術力でモダニティ(19世紀製)が実現しています。
展示品には、ハーフパールが使われたものがたくさんありました。
質とサイズが吟味されて、きちんと爪で留められたハーフパールは、端正で美しいです。
ミキモト装身具の「シロツメグサ」は素敵でした。製作は1993年と新しいですが、図案は1910年製とのこと。この時代のトレンドを思わせる、軽やかさと優雅さが魅力的。
例えば華奢な身体につけるブローチには、ハーフパールは一つの正解のように思えます。
最後の展示室は、真珠養殖の技術について解説されています。
以前から、日本で養殖するあこや真珠の核にわざわざミシシッピ川から運んできた貝を使う理由がずっと謎だったのですが、展示会場で貝の現物を見てようやく納得。
小さいのに厚みがすごい。組織も均一に見えます。
帰宅後にインターネットで真珠核産業のことを少し調べてみたら、こちらもまた奥深い世界。面白かったです。
特にあこや真珠は真珠層が薄く核が透けて見えるため、核の品質には大変気を使うそう。
この展示会は、真珠を身につけていると入館料が200円オフになります。
知らずに伺ったのですが、もちろん着けていたのでめでたく割引に。