花に見える葉の部分は、立体感がもう少しほしい。
きゅっと印象を引き締めるためにも葉脈を控えめに描きたいと思います。
控えめな線に仕上げるには、まず細く描きます。
細い線が描ける筆は、バレエ団に例えると「プリンシパル」。
アテナリには20本ほど所属していますが、プリンシパルは1~2本です。
全ての筆がコール・ド・バレエからスタートして、たいていソリストを経てプリンシパルに選ばれます。
プリンシパルでいられるのは長くても1年くらいなので、人材ならぬ筆材の確保には常に気をつけています。
もちろんどのポジションも製作に必要です。
さて細いきれいな線が描けたら、細かい蒔絵用の金属粉を撒きます。今回は純銀粉。
蒔絵用の純銀粉は粗さが20種類あります。
今回は細かいほうから2番めのものを使うことに。
描く工程はこれでおしまい。
あと3つほどの工程を経て、仕上がりです。
仕上がったものを「商品」にするためのあれこれも同時並行で進めます。