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見る眼と作る手 ダイヤモンドのこと

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三菱一号館美術館の「ショーメ展」に出かけてきました。
写真は展示会リーフレットから。

2度の世界大戦までの宝飾品に、一番いいものがあるのはどのブランドも同じ。

この日はオルタンシア(紫陽花)のブローチが私のベスト。これを見た瞬間に他の展示品はかすみました。
見えるか見えないかほどのルビーの小さくて大きな効果、あたたかみのあるカットのダイヤモンド、なによりその存在の穏やかさに心打たれます。
麦穂のティアラも素晴らしかった。どちらも創業者ニト氏の時代のもの。

自然の事象を見つめる眼と、そのエッセンスを表現する手の洗練された感覚、どちらが欠けても生まれることのない作品です。

これらが限られた人のために作られていた19世紀初頭、
20世紀後半にダイヤモンドジュエリーが大量普及することなど、誰にも想像できなかったと思います。
21世紀に入り、宝飾用のラボグロウン(人工生成)ダイヤモンドの姿も見えてきました。

かつて不屈の日本人が養殖真珠で世界をひっくり返したように、誰かが劇的な変化をおこすのかしら。
100年後の、ダイヤモンドビジネスの歴史書を見てみたい!

昔の美しいものを愛でながら、未来に思いを馳せた日でした。