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映画ふたつ

年末の2日間をかけて、『ミラノ、愛に生きる』と『サルトルとボーヴォワール 哲学と愛』を続けて観てきました。
『ミラノ・・』はイタリア映画。
今年観た何本かのイタリア映画と共通する、テーマが仕込まれていました。
同性愛(のカミングアウト)、戦後の復興期に家業を繁栄させてきた世代の交代に伴う混乱、親子の血のつながりの濃さ(相対的に、配偶者関係の軽さ)など。
トレンドですね。
一方、この映画の主なストーリーである、ミラノの上流階級の女性に魔が差した大恋愛には、全くリアリティがないです。
何故リアリティがないのか考えていましたが、翌日『サルトル・・』を観て、ひとつ理由を発見しました。
女性の心理を描写する、顔がアップのシーンが多くあったのですが、目の演技には黒い瞳のほうが圧倒的に有利。
『ミラノ・・』のティルダ・スウィントンがスコットランド系のブロンド・ブルーアイなのに対し、『サルトル・・』のアンナ・ムグラリスはギリシャ出身、ブルネットで黒い大きな瞳です。
『サルトル・・』は、ボーヴォワールの苦悩がテーマのフランス映画。
手放し難いふたつのものの間で苦しむ姿に、もう少し楽に生きられないのかと思いながら、観ていました。