ニューオータニ美術館の展示会に合わせ、行われた講演会。
興味のあるテーマだったので予約して出掛けてきました。
講師の長崎巌氏は展示会の監修者でもありますので、講演会のあと展示会を見ることでおさらいが出来て良かったです。
公家、武家、裕福な町人。
300年間弱の江戸時代、ファッションの流行は着物図案集の「雛形本」と、トレンドリーダーの遊女が牽引します。
雛形本は呉服屋と版元がタイアップして流行を仕掛けるメディア。
トレンドは3~4年で消えてなくなるものと3~40年続くものが混在していたそう。
公家、武家、裕福な町人。
3者3様のファッションが影響し合って変容し(帯なんて3倍に広がり現在の幅に)、明治になると一転、武家の女性は一斉に洋装に走り、町人はしばらく着物で近代化します。
もっと詳しく話を聞いてみたい(講師も話し足りない感じでした)、あっという間の1時間半でした。
そして終わってみて疑問に思いました。
服飾史的には意味が軽いのかもしれませんが、裕福ではない町人は何をどう着ていたのでしょう。
憧れのブランド(雛形本や呉服屋)、セレブ(遊女)、が存在すれば、大衆(その他大勢の町人)の物欲を満たす役割を誰かが担っていたはず。
気になります。