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べっ甲のかんざし

kanzashi3.jpg『美しいキモノ』春号掲載のべっ甲かんざしについて。
べっ甲素材は、いろいろな方とお話していると、意外に知られていないようです。
日本のべっ甲細工は、タイマイという種類の亀の甲羅を、美しく加工したもの。
もともとの甲羅は、「白」と言われるはちみつのような半透明な部分と、「黒」と言われる黒褐色の不透明な部分がまだらになっています。
一般には、この自然な状態のまだら模様がが「べっ甲」のイメージです。
写真のべっ甲かんざしは、「黒」部分を主体に製作されています。
日本人のブルネットに色も質感もよくなじみ、そのため着るものを選ばない、とても使いやすいもの。
大粒のパールをあしらい、爽やかな上質感を添えています。
昔は宝石と同じ扱いを受けていたほど、しっかりと磨き込まれたべっ甲は何ともいえない深い艶があります。
そして何より特別なのは、手にとった時の肌触りのなめらかさ。
べっ甲細工の職人さんは、その真贋は「触れれば分かる」と言います。